ルノルマン・グランタブローの世界——36枚が語る物語

ルノルマンには「グランタブロー」と呼ばれる読み方があります。

36枚すべてを机の上に並べて、一度に読み解いていく方法。タロットでは決してできない、ルノルマン独自の手法です。

目次

テーブルが、地図になる

グランタブローを広げると、机が小さな地図に変わります。

縦9枚、横4枚。あるいは縦8枚に余り4枚を加える形。流派によって並べ方は違いますが、共通しているのは「全部のカードが見える」こと。

引いたカード、引かれなかったカード、なんていう区別はありません。すべてが、その人の今を構成する要素として、テーブルの上に存在する。

カードの位置が、意味を持つ

グランタブローでは、カードそのものの意味だけでなく、「どこに置かれたか」が重要になります。

右側に置かれたカードは未来。左側は過去。中央付近は現在。質問者を表す「男性」または「女性」のカードを基点に、周辺を読み解いていく。

家のカードが質問者の近くにあれば、家のことが今の関心事。船のカードが遠くにあれば、長期的な旅や移動の暗示。位置関係が、物語を編んでいきます。

はじめて広げた日のこと

私が初めてグランタブローを広げた日のことを、今でも覚えています。

パリの小さなアパルトマンで、夜の十一時頃でした。テーブルの上を片付けて、習った通りに36枚を並べていきました。

全部並べ終えた時、息が止まりそうになったのです。

そこには、私が言葉にできずにいた状況が、カードの絵で全部描かれていたから。

情報量に圧倒される

グランタブローを学び始めた人が必ずぶつかる壁があります。

情報が多すぎて、どこから読めばいいか分からなくなるのです。

36枚もある。組み合わせは無限にある。全部を一度に解釈しようとすると、頭が真っ白になります。

だから、最初は「ひとつだけ」から始めるのが良いとされています。質問者のカードの隣にあるカードは何か。それだけを丁寧に読む。次に、上のカード。下のカード。少しずつ、視野を広げていく。

全部は教えない

グランタブローの読み方を、私はこの記事では細かく書きません。

それは出し惜しみではなくて、文字で全部を伝えても、たぶんあなたの中に残らないからです。

グランタブローは、自分のカードと、自分の手と、自分の問いがあって初めて立ち上がってくるもの。

もし学んでみたいと思ったら、まずは自分のデッキを揃えて、テーブルの上に36枚を並べてみてください。

意味が分からなくてもいいのです。ただ、その配置を眺めてみてほしい。

そこから先は、自分のカードに聞いてみてください。

カードはたぶん、最初に教えるべきことを、教えてくれます。

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