新月と満月のリチュアル入門——月と暮らすということ

月のリチュアル、と書くと少し神秘的に響くかもしれません。

実際にやっていることは、もっとずっと素朴です。新月の夜に願いを書き、満月の夜に手放す。それだけ。

それでも、月と一緒に生きていると感じられる時間が、確かに私の毎日に増えました。

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なぜ、月なのか

「どうしてカレンダーじゃなくて、月のサイクルに合わせるんですか」

そう聞かれることがあります。私の答えはいつも同じです。

「月の方が、私の体に近いから」

カレンダーは便利です。けれど、それは人間が作ったルールです。月はそれよりずっと前から、海を動かし、女性の体に作用し、夜の明るさを変えてきました。月のリズムは、私たちの中にすでに刻まれているリズムです。

新月の夜にすること

新月の夜、空には月が見えません。けれどそこに、新しい月が確かに生まれています。

私はその夜、キャンドルを一本だけ灯します。机の上に小さなノートと、ペンを一本。それから、お気に入りのお茶を淹れる。

しばらく何もしないで、キャンドルの炎を眺めます。揺れる炎は不思議なもので、頭の中の雑音をゆっくり静めてくれる。

それから、ノートに「これから始めたいこと」「育てていきたいこと」を、自分の言葉で書いていきます。

リストにはしません。物語みたいに、文章で書きます。「私はこういう毎日を過ごしたい」「こういう人と関わっていたい」。

満月の夜にすること

満月の夜は、新月とは少し性質が違います。

新月が「種まき」だとしたら、満月は「手放し」の夜。

私はやはりキャンドルを灯して、ハーブティーを淹れます。違うのは、ノートに書く内容です。

「もう自分には必要ないと感じているもの」を書き出していく。誰かへの恨み、自分への厳しすぎる声、抱え続けてきた古い思考のクセ。

書き終えたら、紙を破って、ゴミ箱に捨てます。本当はキャンドルの火で燃やすこともありますが、安全なやり方で十分です。

効くかどうかではなく

「これって本当に効くんですか」と聞かれると、私は少し困ります。

効くかどうかではないからです。

リチュアルの本当の意味は、自分の人生に「意図する時間」を持ち込むことです。普段はぼんやり過ごしている毎日の中に、月にニ回、自分のために考える時間を作る。それ自体が、すでに小さな魔術なのだと私は思っています。

うまくいかなくても

全部の新月と満月を完璧にやろうとしないでください。

忘れる夜もあれば、疲れて眠る夜もあります。それでいいのです。月は来月もまた満ちて欠けていきます。気がついた時に、そっと再開すればいい。

リチュアルは義務ではありません。

自分のための、小さな約束のようなものです。

窓辺にキャンドルをひとつ

もし今夜、新月でも満月でもなくても、窓辺にキャンドルをひとつ灯してみてください。

炎を眺めながら、最近うまくいったことをひとつだけ、思い出してみる。

それだけで、その夜は少しだけ特別になります。

月と暮らすというのは、たぶん、そういう小さな積み重ねのことなのです。

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